坐骨神経痛
長時間座っていると片側の腰、臀部、脚(大腿、下腿)に痺れや痛みが出てくる
歩行困難だが少し休めば歩けるようになる
立ち上がった際または重いものを持った際に力が入らない
長時間立位の状態を保てない
腰を曲げて下にある物を拾えない
可動域制限(前屈、後屈が特に顕著に出る)
起床時に脚の力を入れて起き上がることができない
体重が増えた場合または妊娠中に突然痛み、痺れを繰り返して発症してしまう
坐骨神経痛に対する当院の考え
坐骨神経痛という症状はあるが病名はないのでその部分をしっかり患者様に理解して頂く。また症状の一つである為改善する可能性が高いことを伝える。もし神経誘発テストや触診での異常が見られた際は整形外科の受診を促す。見られない場合は「筋肉・骨格系の異常」と考え治療の方針を決めていく。筋肉の硬さにより痛み、痺れの症状が出る方がほとんどなので柔軟性を高めるための治療方法を行う。また、急性的な物は少ない為自宅でのストレッチなどセルフケアを必ず行って頂くよう指導をする。患部以外の状態を保つ為その部分での指導を行う。
坐骨神経痛を放っておくとどうなるのか
坐骨神経は臀部以下の運動・感覚の神経を支配している為特に歩行が困難となる。運動は股関節の外旋・1部内転が低下してしまう為座位と立位の往復が困難になり、それ以下の脛骨神経・腓骨神経などの支配も低下し脚がほぼ使えない日常生活動作で支障が出てしまう。また陰部神経にも波及している為排尿障害などが起こる可能性が高くなる。また、感覚神経の作用もある為長期臥床による褥瘡や深部静脈血管症の恐れがある。最悪の場合は車椅子の生活を余儀なくされ日常生活動作低下、健康寿命の低下を助長してしまう為早めの治療を行うことが先決。
坐骨神経痛の軽減方法
原因が「神経系」のものであれば脊柱管狭窄症、梨状筋症候群、腰部ヘルニアの恐れがある為、ブロック注射などの麻酔や手術適応になる。「骨格、筋肉」による痛みの症状であれば、筋肉の状態(臀部、ハムストリングス、腸腰筋)等の確認を行い筋肉の硬さを取る為、柔軟性を高める治療を率先して行う。「骨格系」のものであれば現病歴、既往歴を確認し根本的治療を行う。歩行困難の患者様がほとんどのため臀部、ハムストリングスのストレッチを説教的に院で行い難しようであれば腰の負担を考慮しながら座位で指導を行う。1回で痛みは取りきれることは少ない為飽きないように患者様の心身共にケアを。
坐骨神経痛の軽減に効果的な当院の施術メニューは?
①骨格矯正
→骨格の状態を確認し「いつからなのか。」を重視し筋肉の硬さを共に取るために行い治療をしていく。
②筋膜ストレッチ
→大腿から下腿の状態が不良であれば治療を行う。リハビリをかねて他部位の状態を動かす事にも可。
③筋回復
→治療中、身体を動かすことが困難な患者様、刺激の強い治療が不可能な患者様に適応。
④骨盤はがし
→骨盤の前後傾が強い方、臀部に集中して症状が強い患者様に実施する。
矯正をされている患者様で改善の兆しが見れない患者様は骨盤の位置を再確認しながら原因を突き止める。
⑤鍼治療
→筋肉の緊張が強い患者様に勧める。
その施術を受けるとどう楽になるのか
坐骨神経の初期症状で特に辛く出る「痛み、痺れ」の症状の緩和が見られ歩行、長時間の座位姿勢の負担が減り前傾姿勢を取らずとも症状が改善する。可動域の改善。特に股関節外旋方向の可動域の幅が広がり腰の痛みと共に改善。血流量の上昇も見られる為、血栓も溜まりにくく予後は良好となる。治療内容にもよるが最低2日や3日の症状の緩和がみられる。手術適応の場合は予後は困難、不良のため悪化をさせない治療方法を考慮して後遺症を防ぐ。
改善するために必要な施術頻度は?
基本として週に2回ペース。その中で可能な限りご来院頂く。痛みが強い場合、痺れがまだ出る際は筋肉・骨格系による症状が多くある為、筋肉の緊張をしっかり取る為再来指導を徹底しその症状が取れるまで毎日のように通って頂く。治療を重ねていく。筋肉の緊張が解け痛み、痺れの症状が改善されたのであれば治療の質を変えながら治療頻度を変えていく。
坐骨神経痛関連でよくある質問
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Q.坐骨神経痛は何で起きてしまうのですか。
A.坐骨神経痛は症状の一つであり、病名ではありません。その為多くの理由が考えられます。一つは「骨の異常」です。腰椎椎間板ヘルニア 、脊柱管狭窄症、この2つが代表的なものです。椎間板ヘルニアとは腰椎同士のクッション剤が飛び出る事によって神経が圧迫されます。脊柱管狭窄症とは脊柱の腰にあたる部分(腰椎)全5つある中で一つでも突出した場合に神経が圧迫されます。また同じ様な症状が出てしまう原因として「筋肉の異常」です。坐骨神経が通る穴が圧迫されしまう場合(梨状筋症候群)お尻の筋肉が硬く神経を圧迫されてしまう場合。など多々あります。 -
Q.坐骨神経痛は年齢を重ねると出る症状なのですか。若いうちだとならないのですか。
A.ほとんどは加齢による骨の変形や長時間(長期間)にかけて同一姿勢が続いた事によるものです。IT化が進みパソコン作業が多くなっている現代です。その状態で年齢を重ねると猫背が強くなってしまい亀の様に丸くなってしまいます(亀背)。背骨の4つあるクッションが機能せず神経を触り症状が出ます。ですが若年層の方が「全く」起きない症状ではありません。実際に学生患者様で「腰椎椎間板ヘルニア」の既往歴があり坐骨神経痛の症状を来たす患者様がいる事は事実です。 -
Q.家で出来る対処方法はありますか。
A.坐骨神経痛に関してはご自宅で出来る事がとても少ないです。ご自宅で出来る方法としては第一条件として「腰(背骨)に負担をかけない事」になります。その為には腰・お尻の筋肉の柔軟性を高める為に患部を「温める」方法。または腹筋・背筋を「鍛える」事です。身体を支える為に代用する筋肉のサポートをします。ストレッチをして効果のある場合ももちろんありますが原因によっては禁忌に当たります。坐骨神経痛を助長してしまう可能性が高くあります。また前述した通り出来る事は少ない為医療機関に継続通院する方法が得策です。